アタラシイヒトアタラシイアサ
さて、何から話そう。
そうそう、俺、あれなのよ。
今日も絶賛遅刻中。
やべっす、やべっす。
って言いながら、顔は笑ってる感じね。
もうさ、反省の色が無いよね。
小学校の低学年の頃にさ、夏休みの宿題でさ、絵日記ってあったじゃん。
毎日毎日さ、色んな事があってさ、どこそこへ出掛けたとかさ、田舎のお婆ちゃん家に行ってさ、近所のガキとも意気投合して、カブトムシ採りに行ったりさ、花火大会に行って迷子になったりさ、海に行って迷子になったりさ、山に行って迷子になったりさ。それはヤバくね？？
山の迷子はあれじゃね？遭難の2文字が頭に浮かぶあれじゃね？？？
つーか、迷子にばっかなってんのな！お前！
ぐうぅ。
いやね、まあ、色々あるわけじゃない。色々とさ、最初のウチはさ、ずっと描いてるのよ。2日くらいはさ。
でもさ、ちょうど3日目くらいからかな。
気がつくのは。
誰にも咎められないって。
だから、もう書かないじゃん？
でさ、8月の終わりくらいかなあ。
焦ってさ、色々思い出してさ、もうさ、どこそこへ出掛けた、楽しかったつって、悲壮な顔して書く感じね。
不良に絡まれてさ、一発、二発食らわされてさ、地面に這いつくばされてさ、すいません、すいません、つってるところにさ、爪先が見える感じね。何？何々？って思った時にはもう口の中に土の味と鉄の味が混ざったような味がしてさ、見上げたら、さっきの不良が靴を出して舐めろって目で言ってんだよ。舐めて綺麗にしろって。
こちとら、あれじゃん。
えぇぇ、だって、あんたが履いてるの革靴じゃなくて、スリッポンじゃん？何のシミかわからない、茶色のシミがイッパイついてるし、絶対小便引っ掛けた事あるよね？しかも綿だから染み込んでる確率結構高いよ？って思うんだけど、思いは届か、ず、だよ。
で、泣きながら、舐めてたら、上から
「美味いか？」
って聞こえてきて
「う、美味いっす、吐きそうだけど。」
の時の感じと一緒だよね。
長えよ。
楽しくないし。
で、楽しくないなあ、って言いながらさ、絵日記描くじゃん？
えぇええ？
まだ、その話、続いてたの？
まだ続けるの？
はい。
でさ、思い出せる事柄は全部描いたけど、まだ空欄の日があるのよ。
もうあれだよ。
ラジオ体操なんて、パート8くらいまでのバリエーションで描いたのに、まだ足りねえのよ。
でさ、母親に聞いたりするのよ。
「8月17日って俺、何やってたっけ？」
もうさ、母親も訳なくブチ切れるよね。
「てめえ、何で毎日描かねえんだよ！バカか。毎日少しずつ描いてりゃこんな苦労しなくて良いだろ( ´ ▽ ` )ﾉ」
つって。
最後に顔文字とかつけてさ。
算数のドリルと格闘しながらさ。
でさ、頭を叩かれて、堪えてた涙がさ、ドッと出てさ、絵日記のノートに落ちるのよ。
ポタポタとさ。
そん時に途中まで塗ってた色がさ、涙で滲んでさ、微妙な色合いになんだよねえ。あー、なんで毎日コツコツやらなかったんだろう。なんであん時、ほっぽらかして遊んでたんだろうって思ったりさ。
それっす。
それが、反省の色っす。
いやあ、長かったなあ。
ここまで来るのにどんだけ自分の封じ込めた過去を開いた事か。
まあ、良いや。
そんな反省を踏まえて、今日も紹介しますよ！！
良い本を！！
今日はこれっす！！
Radical Silence Production (RSP) が不定期で発行するインディペンデント・アート・マガジンTHE internationalです！！
