バンクーシオリンピック

やや?
ややや?
どーもー。
俺こと俺!
俺がやってくる、ややや?
どうっすか?調子?
あ、ビートルズがやってくるヤーヤーヤー的なあれっす!

いいよ、来なくて。とか言うな!
俺だって好きで来てんじゃねーんだよ!
じゃあ、何で来てんの?
来たいから!
Yeah!

いやね、こないだね、やっと観に行ったのよ。Banksy(バンクシー)の映画を。
カッコええな。グラフィティってヤツは。
あのMRSの空っぽな感じね。ドンドン嫌なヤツに見えてくるあれね。
前半のウキウキ感と対象的に後半はドンドン切なくなったよ。
まあね、そんな事よりですよ。
そんな事より。

嫁と行ってたんだけどね、トイレに行ったのよ。映画が始まる前に。嫁が。
でね、中々帰って来ねえなあって思ってたら、しばらくしたら、戻って来たので
「混んでた?」
って聞いたら
「出口がわからなくなった。」
っていうまさかの返答!
まさかのトイレで道に迷う事件!
「近くにいた人に聞いちゃったよ。」
つってたけど、その聞いた人ってのは俺の隣の席だったし。
「どんだけ方向音痴なんだよ。」
つって自分を責めてたが、実際は俺の方が方向音痴なんだよなあ。店入るでしょ、出たらもうどっちから来たのかすらわかんなくなる。あ、あっちの方だなって思ったのと逆に行けばたいてい着くでお馴染みの俺なのよ。
正直、10年くらい、もう止めようって思ってる事があって。
わからないのに、先頭に立つっていうのかな?
まぁ、そのまんまなんだけど。
あの自信満々に間違えるっていうかさ。
こうさ、嫁を連れててさ、よし、こっちだつってさ、まあ、実際には何も言わずに歩き始めんだけど。あ、あれじゃねえよ。人生っていう険しい道を歩き始めた的な比喩じゃねえよ。なんのメタファーもないヤツよ。普通に目的地に行こうとしたって話よ。

でさ、まあ、目印も見えて来ないし、段々寂しくなってくんのよ。あ、これは両方の意味だよ。気持ち的なアレと風景的なアレのダブルミーニングで寂しくなってくんのよ。それで、ようやくよ。ようやく、俺の一言ね。
「道を間違えたかも。」
「うん、知ってる。」
っていう返答ね!
もうさ、もといた場所に帰るのも面倒臭いっていうとこまで来ないとわかんねんだよ。俺は。
知ってて泳がす嫁の気持ちね。
俺が知人、友人だったら、まだアレだよ。バカだの、しょーがねえなあ、で笑って終わりだけどさ、アレだよ。ハズバンドだよ。共に生きようつってるヤツだよ。人生の半分を預けてるようなヤツだよ。
そいつがさ、わからないのにグングン行く。間違いを直ぐに認められない。忠告は無視。取り返しのつかないところまで来て、急に間違いを認める、しかもまだ半信半疑ってどーなの???
って話じゃないですか。
やべえぞ。
俺、ちゃんとします。
なんで、こんな話になってんだ!?!
まあ、いいや。
本を紹介します!




MARK GONZALES : INSTEAD OF EROS ANENGED
2,782円(税込)
プロ・スケーター/詩人/アーティストのMark Gonzales(マーク・ゴンザレス)の携帯電話で撮影された写真集「Instead of Eros Anenged」です。


http://www.flotsambooks.com/SHOP/PH00352.html